『グリース』出演者、本当は何歳だった?
1978年9月、そのときから6年前にヒットしたミュージカルをもとに、ランダル・カイザーを監督に迎えて制作された名作映画『グリース』。ライデル高校を舞台に高校生の姿を描くが、俳優の実年齢は本当はいくつだったのだろう。
主役のダニー・ズコを演じたジョン・トラボルタは1954年2月18日生まれ。ジョン・トラボルタの起用は見事に当たり、24歳だったにもかかわらず高校生役を演じ切り一躍スーパースターとなった。
オーストラリアからアメリカに越してライデル高校に転入、ダニーとひと夏の恋に落ちたヒロイン、サンディ役を演じたのはオリビア・ニュートン・ジョン。1948年9月26日生まれの彼女は撮影当時すでに30歳。演じた高校生役をなんと12歳も上回っていた。
あらゆる登場シーンで存在感を発揮するリッゾ。高校に旋風を巻き起こす不良女子グループ「ピンク・レディース」のリーダー役を務めたのは、1944年2月13日生まれのストッカード・チャニングで当時34歳。ともあれこの世に完璧な人間はいないのだから、大目に見ることにしよう。
リッゾと同じく、ことあるごとにダニー・ズーコを悩ませるケニッキー役を演じたのはジェフ・コナウェイ。コナウェイは1950年10月5日生まれで撮影当時は27歳だった。その後、2011年5月に薬物過剰摂取で逝去。
『グリース』で忘れられないシーンのひとつを担うのがソニー・ラティエリ。遅刻した彼をマッギー校長が咎めて言い合いになるが、教師と学生というよりはまるで大人同士のような論争に発展した。マイケル・トゥッチは1946年4月15日生まれで、撮影当時は32歳。
フランキー・アヴァロンの歌う「美容学校の落第生」とともに、ありえないピンクのウィッグをつけた愛らしい天使のようなフレンチ―は何百万人のファンの心を奪った。ディディ・コンは1951年7月13日生まれで、『グリース』に参加した時は27歳だった。
ジャン役を演じたのはジェイミー・ドネリー。出演者の中でもっとも若く見えたものの、彼女は1947年5月8日生まれで当時31歳。
マーティは女子グループのピンク・レディースで最も爆発的なキャラクター。1958年1月25日生まれのダイナ・マノフは、役の年齢と実年齢が最も近い出演者のひとりで当時20歳。ただし、ヌードを披露したことを後悔した数多くの女優のひとりでもある。
ドゥーディ(中央)とパッツィー(左)は5人組のT・バーズのメンバー。どちらも役の年齢より上で、バリー・パールは1950年3月29日生まれの28歳、ケリー・ウォードは1956年11月17日生まれで21歳になったばかりだった。
3回にわたる登場でハリケーンのような存在感を発揮するチャチャ・ディグレゴリオ。演じたアネット・チャールズは1948年3月5日生まれで撮影当時は30歳。ジェフ・コナウェイが亡くなった年の2011年8月、アネット・チャールズも肺がんで逝去している。
ライデル高校の生徒と全世界のファンの心を奪ったスコーピオンズのリーダー、レオ。この魅力的な役を演じたのは当時31歳のデニス・クリーブランド・スチュワート(1947年7月29日生まれ)。1994年4月に逝去。
ハンサムな高校生にも関わらず、サンディとデートの約束をしたもののすぐに逃げられてしまうというありがたくない役柄のトム。当時ロレンツォ・ラマスは20歳になったばかり(1958年1月20日生まれ)で、二人の実年齢を考えれば当然だったかもしれない。
だれもが好むわけではないけれど重要な役が、XXLサイズのメガネをかけたスーザン。演じたのはパッティー・シムコックスで1953年1月28日生まれ、撮影当時は25歳だった。
あれから時は流れた。俳優の年齢はともあれ、 『グリース』を見た人はだれもが映画に恋し、その歌を歌い出すだろう。年齢というものは単なる数字に過ぎないのだ、たとえリッゾの年齢が役柄の2倍だったとしても。