あて逃げ事件で収監された韓国のオペラ歌手、キム・ホジュン
韓国のオペラ歌手、キム・ホジュンがあて逃げ事件への関与の疑いで取り調べを受けた。さらに、飲酒運転の容疑や、キム・ホジュンを庇おうとした所属事務所が証拠隠滅を行った疑いが浮かび上がり、大きなスキャンダルに発展している。
キム・ホジュンは、オペラと韓国の音楽ジャンルであり、韓国演歌とも呼ばれるトロットを組み合わせ、クロスオーバーアーティストととして活躍。トロットとイタリアのオペラ歌手ルチアーノ・パヴァロッティを合わせた「トヴァロッティ」という愛称でも親しまれている。
韓国紙『毎日経済新聞』によると、キム・ホジュンはスペインのオペラ歌手プラシド・ドミンゴや韓国のピアニスト、イルマといった大物との共演経験も多い。こちらの写真は、イタリアのテノール歌手アンドレア・ボチェッリとのツーショットである。
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キム・ホジュンは1991年10月2日、韓国の蔚山生まれ。韓国の『東亜日報』紙によると、恵まれない少年時代を過ごしていたが、クラシック音楽への興味を育んでくれた恩師のソ・スヨンと出会ったことが人生の転機となったという。
『毎日経済新聞』によると、2009年にはスター発掘番組『スターキング』へ参加。これが大きな話題を呼び、オーディションでは「高校生パヴァロッティ」という愛称で注目を集めた。
同紙によるとキム・ホジュンは「スターキング」への出演で注目を集めた結果、ドイツで2年間留学の機会を得た。その後、母国に戻り活躍の幅を広げたと報じている。
そんなドラマチックな半生からインスピレーションを受けた映画『パパロッティ』も制作されている。第27回福岡アジア映画祭でグランプリを受賞したことを韓国映画振興委員会が伝えている。
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歌手として絶大な人気を誇り、順風満帆のキャリアを歩んでいるように思われたキム・ホジュンだが、思わぬスキャンダルに巻き込まれてしまう。
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韓国紙『コリアタイムス』によると、キム・ホジュンは徴兵の時期を遅らせようとしたほか、元恋人に暴力を振るっていた可能性があるという。
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さらに2024年、韓国のK-POPニュースサイト『allkpop』は、キム・ホジュンがあて逃げ容疑で警察の取り調べを受けていると報じた。5月9日にタクシーと衝突した後、現場から逃走する姿が監視カメラに映っていたのだ。
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同ニュースサイトによると、キム・ホジュンの所属事務所は事件当時、車を運転していたのは他の人物だったと主張。その人物は、キム・ホジュンに代わって警察に出頭したという。
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しかし、同ニュースサイトによれば、警察の取り調べを受けたキム・ホジュンは、事故を起こした車を運転していたことを認めたという。
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韓国紙『コリアタイムス』によれば、キム・ホジュンは、警察の取り調べを受けているにもかかわらず、予定通りコンサートを行ったようだ。あて逃げだけでなく、犯罪を隠蔽しようとした容疑もかけられており、ネット上では大きな批判が寄せられている。
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『allkpop』は、捜査の妨害を行ったことで複数の法令違反を犯しているにもかかわらず、所属事務所Think Entertainmentが「キム・ホジュンを全面的に守ろうとしている」と報道。それによりますます批判が高まっているという内容の記事を新たに掲載した。
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『韓国文化放送』によると、警察は現在、キム・ホジュンがドライブレコーダーの記録を改ざんし、ドライブレコーダーのメモリーカードを隠蔽した疑いがあるとして、捜索・押収令状を申請しているようだ。
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