ニンテンドースイッチ後継機、来年3月発売へ
2月26日付の日経新聞の記事によると、任天堂が家庭用ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」の後継機を2025年3月に発売する見通しだという。ただし、現時点では任天堂からの発表はなされていない。
任天堂公式サイトによると、「ニンテンドースイッチ」(2017年3月発売)は世界で累計1億3,936万台(2023年12月末時点)が出荷された。また、2月6日に公開された情報によると国内出荷数も3,334万台に達し、「ニンテンドーDS」を抜いて国内で最も販売されたゲーム機となった。
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「ニンテンドースイッチ」は発売からすでに7年近く経っており、近く「ファミリーコンピュータ」を抜いて、任天堂の家庭用据え置き型ゲーム機としては後継機発売までの期間が最長となると見られている。そのため、後継機の発売時期については期待感の高まりもあってかたびたび憶測が出されてきた。
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たとえば、日経新聞は昨年8月にも「新ハードの発表は『24年との見方が大勢』」という見解を報じているほか、ニュースサイト「ブルームバーグ」からも発売時期を予測する記事が何度か出されている。
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「ブルームバーグ」は今年1月26日付の記事で、英調査会社「オムディア」が述べた見解に基づいて後継機が年内に発売されると予測している。この報道について、任天堂は「特にコメントはない」と述べている。
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実際、任天堂による2月6日の発表ではハード・ソフトともに現行機の堅調な売上が予測されており、後継機については触れられなかった。
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その後、「ブルームバーグ」は17日に「匿名の関係者」からの情報として後継機の発売が来年にずれ込む可能性があると報道、期待感で上昇していた株価が急落するという局面もあった。
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26日の日経新聞の報道では、発売が来年になった理由は転売対策や、同時に発売されるゲームソフトの充実を図るためとされている。
画像:2017年1月、スイッチ発表時の試遊イベントの様子
また、「オムディア」社のアナリストは任天堂の新型機は現行機よりも大きい8インチの液晶ディスプレイを搭載すると考えているという。「ブルームバーグ」が伝えている。
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加えて、次世代機では人気シリーズ「コール・オブ・デューティ(COD)」がプレイできるようになるという可能性も示唆されている。
CODシリーズ開発元の「アクティビジョン・ブリザード」社は昨年10月に米マイクロソフト社が買収。その過程で、CODシリーズを任天堂に10年間提供するというコミットメントが締結されていた。
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しかし、これらの報道はすべて、現時点ではあくまでも各メディアの判断による予測の域を出ない点には注意が必要だ。
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2月6日に行われた任天堂の決算説明会における質疑応答で、現行機のビジネスが好調であることが新型機の発売時期に影響するかと聞かれた古川社長はこう答えている:「新しいハードウェアについて、当社は常に新しいハードウェア、ソフトウェアの研究開発を行っていますが、それ以上にお伝えできることはありません」
古川社長はさらに「インターネットを中心に、あたかも当社が公表した情報であるかのような記事や憶測が報道されることがあります」と続け、メディアによる憶測ではなく公式の発表を元に判断してほしいと注意を喚起した
また、別の質問への回答で古川社長はゲーム機の世代交代が「決して簡単なものではない」という認識も示している。実際、任天堂にはかつて「Wii」の後継機である「Wii U」が不振に終わったという過去もある。
「ニンテンドースイッチ」では非常に好調なビジネスを展開している任天堂だが、次世代機への代替わりはどのようなものになるのだろうか。全世界が注目している。
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