AIが生成した画像と本物の写真、あなたは見破れますか?
さて、問題です。これから2枚の画像を見てもらいます。そのうち片方は人工知能(DALL-E)が生成したもので、もう一方は実際の写真です。まずはこれ。どこか憎めない顔つきのロボット、このレトロなおもちゃは実際の写真でしょうか? それともAIが作り上げたもの?
にっこり微笑んでいるこのロボットはどうでしょう? 人間が撮った写真でしょうか? 画像生成AI「DALL-E」の手になるロボットでしょうか?
AIが作ったのはこっちのロボットでした。
この水族館の画像。写真でしょうか? AIが作った画像でしょうか?
AIが生成したものでしょうか? 『ナショナル・ジオグラフィック』誌からとってきた記録写真でしょうか?
よく見ると写真というよりは絵のほうに近いですが、この水族館の画像はカメラで撮られたものと見分けがつきにくく、AIの秘めたるクリエイティビティーがうかがえます。
パン、おいしいですよね。ところでこのパン、絵に描いたパンじゃないですよね?
ハード系のパンが並んでいます。ハードな現実に支えられたハードなパンなのか、それとも、AIがこしらえた架空のパンなのか?
DALL-Eはこの画像を、「大きな丸いパンのある写真」という文章指示によって作成しました。
爽やかな緑です。写真? それともAI?
ほんとうの草でしょうか? 偽物の草でしょうか?
2枚目がDALL-Eの生成した画像でした。
大きなスタジアムには巨大スクリーンがつきものですよね。ところでこのスタジアム、実在するのでしょうか?
2枚目はこちらの競技場。実際の写真でしょうか、機械の見る夢でしょうか?
こちらの競技場は、DALL-Eのイマジネーションの中にだけ存在しています。
そうそう、これがうまいんだよね。ところでこれ、本当のピザだよね? 画像生成のピザじゃないよね?
トッピングがやや質素な気もするけど、うーん。
やっぱりこっちがAIでした。DALL-Eの画像は真に迫っています。
たわわに実ったリンゴ。赤い色があざやかです。これって食べれるリンゴですよね?
色といい形といい艶といい、リンゴです。蜜の入りまではわかりません。遠くから見るとイチゴっぽくも見えます。
食べられないのは2枚目のリンゴでした。AIの仕事は細部をおろそかにしません。
北国の美しい冬景色です。灰色の空がリアルですが、AIが生成したものかもしれません。
こちらの樹々には、より深く雪が積もっているように見えます。奥に見える家の屋根にも、しっかり雪が積もっていますね。この雪はさすがに本物でしょうか。それとも、どこかに怪しいところがありそうですか?
ここまで描けたら大したものです。しかも、DALL-Eは画像を作成するスピードがとても早いのです。
海そのものよりも、空の表情のほうが豊かな気がしますね。洋上にぽつんと浮かんでいるのは、ヨットでしょうか?
さきほどの画像よりも散文的な海です。海沿いにお住まいの方で、この場所を知っている方はいらっしゃいますか?
いたらちょっと困ります。AIが作った海ですから。
夕暮れどきのニューヨークには、他の都市には求めがたい魔法と魅惑があります。AIが作った画像だとしたら、その魅惑にも水をさされることになりますが。
眠らない街ニューヨーク、その摩天楼と煌めく光。さて、実際の写真でしょうか?
この画像はよく見ると全体的に不自然なところがあり、AIが作ったものだとわかるでしょう。ただ、AIはどんどん進化しています。AIが生成した画像が実際の写真と見分けがつかなくなる日も、そう遠くはないかもしれません。