80億人を超えた地球人口:人類の未来はいったいどこへ?
国連の統計によれば、世界の総人口は2022年11月についに80億人に到達した。今後、地球上の人口はどうなっていくのだろう。増加を続けるのか、歯止めをかけるべきなのだろうか。
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実際、世界の人口は増加し続けている。11年前の世界人口は70億人だったが、いまや10億もの新しい命が加わった。
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『フォーブス』誌が伝えた国連のデータによれば、2030年には地球上の人口が85億人に達する可能性があるという。 では、その後の人口はどうなっていくのだろう?
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世界人口は2050年に97億人、2080年には104億人に達するとされている。地球はそれだけの人口に耐えることができるのだろうか?
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英国の動植物学者デイビッド・アッテンボローは、人口過剰を抑える必要性について世界の人々に向けて訴えている一人だ。BBCの報道によれば、彼は人口増加問題について語るとき、ためらうことなく「人類の疫病」という表現を使用している。
実際、余剰人口は約数十億人だとする学者はデイビッド・アッテンボローだけでない。1994年にカリフォルニアのスタンフォード大学が発表したレポートによれば、地球にとって理想的な人口は15億から20億人だとBBCが報じている。しかし現在、世界人口は80億人に達してしまった。
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一方、人口増加を楽観視する意見もある。80億人もの人間がいるということは、それだけ長生きする人が増え、病気や戦争で亡くなる人が減ったことを意味するからだ。コラムニストのソミニ・セングプタは、『ニューヨーク・タイムズ』紙で「現実世界で最も重要なことは、何人いるかではなく、どう生きるかです」としている
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気候や食糧資源といった人口過剰によりもたらされる問題に対し、楽観主義者たちは科学の力で問題解決の道が開けると考えている。
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『ナショナルジオグラフィック』によれば、テスラ創業者でツイッターのオーナー、ビリオネアとして知られるイーロン・マスクのように、2060年には火星に100万人の人類が移り住み「人類は多惑星種となる」とする人もいる。
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『ビジネス・インサイダー』誌によれば、やはりビリオネアで元アマゾンCEOのジェフ・ベゾスは火星はあまりにも遠いと考えており、2019年にイェール大学で行った長時間に及ぶ講演を通じほかの現実的選択肢を示した。「我々が計画しているスペースコロニーには、多くの利点があります。最大の利点は地球から距離的に近いということです」
マスクもベゾスも、地球がこれだけの人口を支えきることはできず、宇宙への移住は不可避だと考えている。ベゾスはイェール大学の講演で「私たちは地球を守るために宇宙へ行きたいのです。(中略)実際のところ、地球は有限な存在なのですから」と語っている。
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さらには、地球上から人類がいなくなるのがベストの選択しだという人もいる。オレゴン州ポートランドの高校教師レス・ナイトが創設した「自主的な人類絶滅運動(VHEMT)」は、人類の絶滅こそが地球の環境問題を解決する最良の方法だと結論づけている。
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「自主的な人類絶滅運動」のスローガンのひとつに「生殖をしないでくれてありがとう」というものがある。出生コントロールは人口増加対策にはあたらないが、各国がその資源に応じて人口増加を調整するために、国連が推進しているツールだ。
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『ソイレント・グリーン』は1973年にチャールトン・ヘストンとエドワード・G・ロビンソンが出演した映画で、人口過剰の問題を取り上げている。当局が自殺を推奨するようなディストピアSF映画で、その舞台となったのは......2022年だ。
しかし、研究者たちは、新たなパンデミックや先進国の悲観的なムードが人口増加を鈍らせる可能性があると考えている。『ニューヨーク・タイムズ』紙によれば、2020年の調査で、子どもを持たないアメリカ人の4人に1人が気候変動を理由のひとつに挙げている。
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確実なことは、どんな生物種も条件が揃えば絶滅の危機に瀕する可能性があるということだ。かつて地球を支配していた恐竜がその良い例となっている。しかし、人間は高い生存能力を誇るいきものであり、今後もその力を発揮し続ける可能性が高いといえるだろう。