アマゾン本社も導入:仕事や暮らしに自然を採り入れる「バイオフィリックデザイン」とは?
人々の暮らしをより充実させ、幸福度を高めてくれるとされる「バイオフィリックデザイン」。これは、屋内外の空間をつくる際に天然素材を活用したり、自然の中にある色彩やフォルムを取り入れたデザインを指します。今回はその具体例を眺め、未来の暮らしに思いを馳せることにしましょう。
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「ザ・スフィアーズ」と呼ばれるアマゾン本社。巨大な多面体が3つ連なった温室で、内部には多種多様な植物が生い茂り、精神統一にはもってこいの場所となっています。
緑豊かな風景に囲まれれば、それだけでウキウキとした気分になるもの。ロンドン市内にあるこの建物がよい例、心も身体も爽快になります。
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こちらは米国のカリフォルニア州にある「アップル・パーク(アップル本社)」。自然界にみられる曲線でデザインされており、あらゆる角度からオフィスに自然光が差すようになっているそうです。また、一帯は人工の林に囲まれています。
写真:Zetong Li / Pexels
自然が持ついきいきとした仕組みに思いを馳せれば、疲れたアタマもすっきり冴えわたることでしょう。
シンガポール・チャンギ国際空港には「ジュエル・チャンギ」というレクリエーションエリアがあります。水の音や植物の香りがストレスを吹き飛ばしてくれる、極上の癒し空間です。
自然との共生を目指す前向きな姿勢は、北京にある「銀河SOHO」からも見て取ることができます。
光と影のコントラストは心身の健康に欠かせないと考えられています。
ミラノにある「ボスコ・ヴェルティカーレ(そびえたつ森)」には、植物に雨水を行き渡らせるシステムが備えられており、都心にいながら森林浴をすることができます。
季節の移り変わりに合わせて日々を送ることこそ、健康的なライフスタイルの秘訣です。
砂漠のバラ(鉱物)を模したエレガントなデザインが美しいカタール国立博物館。モダンな技術と昔ながらのスタイルの融合は、文明の進歩と自然のダイナミックな調和を表現していると言えるでしょう。
自然が見せるめくるめく変化を高台から見晴らせば、今日も一日心穏やかに過ごせそうです。
街全体が緑に覆われた都市国家、シンガポール。おそらく、世界初の「バイオフィリック都市」だといえるでしょう。当局が主導して水辺や植物を建物や公園、官庁などに取り入れ、野生動物も暮らす自然豊かな街になりました。
自然に包まれてその香りや質感、音を味わえば、忘れがたい経験を得ることができるはず。
街中に自然が組み込まれていれば、安全に冒険を楽しむことができるのです。
環境にやさしく調和のとれた社会を生み出すことで、持続可能な未来を目指しましょう。
無機質な都心に緑を添えれば、より多くの人々が心身をリフレッシュして、日々の暮らしを満喫できるように。
エレガントな人工美と自然のもつ豊かさをいきいきと調和をさせることがバイオフィリックデザインのエッセンスです。
シンプルながらも均整がとれた自然なバランス。
窓や家具、絵画など、こまごまとしたインテリアにも緑を配して。
何世紀にもわたって文明の進歩を促してきた環境が、何気ない街角の風景を形作っています。
学際的なデザインと都市計画が、機能性と景観を兼ね備えた持続可能でダイナミックな未来を生み出すのです。
きれいな空気や心地よい雰囲気、適度な静寂がすこやかな日常生活に欠かせません。