第二次トランプ政権の誕生に胸をなでおろしている各国指導者とは

第二次トランプ政権の誕生へ
本音から喜んでいそうな指導者も
ヨーロッパにもトランプ氏支持者が
ハンガリー:オルバーン大統領
シャンパンのボトルも用意
ウクライナ侵攻への意見も近い
「世界が待ち望んだ勝利」
イタリア:メローニ首相
欧米の保守派リーダーが接近
イタリアでトランプ氏と最も親しいのはメローニ首相
将来の交渉役候補?
イタリアとアメリカは「姉妹国家」
イスラエル:ネタニヤフ首相
「新たな始まり」
イスラエルの「守護者」を自称
再選を願う
「願い事には気をつけないといけない」
ロシア:プーチン大統領
お祝いはなし
アメリカは「非友好的な国」
インド:モディ首相
「敵にとっては厄介者」
トランプ氏は「真の友人」
より良い世界を目指して
アルゼンチン:ミレイ大統領
第二次トランプ政権の誕生へ

11月5日に米大統領選が行われ、トランプ氏が激戦州を制して勝利を収めた。トランプ前大統領の返り咲きに世界から祝福が集まっているが、内心では自国の行く末について考えざるを得なくなっている指導者も多いだろう。

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本音から喜んでいそうな指導者も

トランプ氏はこれまで、権威主義的な指導者に対する支持や憧れを公言してきた。こういったリーダーたちから建前だけでは無いお祝いの言葉が集まったとしても不思議では無い。

ヨーロッパにもトランプ氏支持者が

多くのEU諸国は、次期大統領の主張する関税政策への懸念などから第二次トランプ政権の及ぼす影響に戦々恐々としているが、先述の理由から例外的に歓迎している指導者も存在する。

ハンガリー:オルバーン大統領

そのひとりがハンガリーのオルバーン・ヴィクトル大統領だ。オルバーン大統領は反LGBT・反移民政策を採っており、トランプ氏の支持層とも重なる点がある。

シャンパンのボトルも用意

実際、オルバーン大統領はトランプ氏との良好な関係を喜んでおり、再選を祝うための「シャンパンのボトル」を用意してあるとも発言している。

ウクライナ侵攻への意見も近い

オルバーン大統領はウクライナ侵攻に関してもトランプ氏と同様の意見を持っており、『ワシントン・ポスト』紙に対して現在のEUのウクライナ政策は「ばかげている」と語ったこともある。

「世界が待ち望んだ勝利」

オルバーン大統領はX上でトランプ氏の再選を祝っている。いわく、今回の結果は「歴史上最高の復帰」であり「世界が待ち望んだ勝利」なのだという。

画像:Xより

イタリア:メローニ首相

イタリアのジョルジャ・メローニ首相は、第二次トランプ政権で要職に就く予定のイーロン・マスク氏とも近しく、次期大統領の掲げる政策も積極的に支持している。

欧米の保守派リーダーが接近

政治サイト「ポリティコ」は、メローニ首相がアメリカの保守派リーダーと接近する様子は、かつての英サッチャー首相とレーガン大統領のようだと評している。

イタリアでトランプ氏と最も親しいのはメローニ首相

イタリアの政治アナリスト、マルコ・ダミラーノ氏は「ポリティコ」に対し、「メローニ首相は現在、トランプ氏ともっとも親しいイタリアの政治家です」と語っている。

将来の交渉役候補?

ダミラーノ氏はさらに、EUと第二次トランプ政権との交渉を念頭に置きつつ、「ヨーロッパ全体でみても、メローニ首相の率いる(イタリア)政府がもっとも良い位置にいる」とも述べている。

イタリアとアメリカは「姉妹国家」

メローニ首相は11月6日、X上でトランプ氏に「心からのお祝い」を伝えている。そこではさらに、「イタリアとアメリカ合衆国は『姉妹』国家であり、価値観や歴史を共有し、揺るぎない絆で結びついています」とも述べている。

イスラエル:ネタニヤフ首相

EUの外に眼を転じてみると、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相もトランプ氏の再選を願っていたひとりだろう。これまでイスラエルが関わってきた多くの紛争について、カマラ・ハリス候補は日和見的な態度をとり続けていたからだ。

「新たな始まり」

実際、ネタニヤフ首相によるお祝いのメッセージは熱烈なものだった。首相はX上でこう伝えている:「今回の歴史的再選はアメリカ合衆国にとって新たな始まりであり、イスラエルと米国との同盟関係も力強く再確認された」

イスラエルの「守護者」を自称

『The Times of Israel』紙によると、トランプ氏はイスラエルの「守護者」を自任しており、ハマスとの紛争についてもネタニヤフ政権は「問題を解決する」べきだと語ったという。

再選を願う

イスラエルのある野党議員は匿名を条件に、同紙に対して「(ネタニヤフ首相は)トランプ氏に再選してほしいとはっきりと願っている」と語っていた。

「願い事には気をつけないといけない」

だが、その議員はトランプ氏が中東における紛争の早期解決を求めていることに注意を促し、「願い事には気をつけないといけない」と釘を刺している。

ロシア:プーチン大統領

米大統領選でのトランプ氏再選を願っていたもうひとつの国はロシアだ。というのも、トランプ氏はウクライナ援助の削減・停止や戦争の早期終結を繰り返し主張しているからだ。

お祝いはなし

とはいえ、プーチン大統領は再選を決めたトランプ氏にお祝いの言葉を述べる予定はないとコメントしている。

アメリカは「非友好的な国」

CNBCによると、ロシアのペスコフ報道官はこう述べている:「直接的・間接的に我が国と戦争状態にある非友好的な国の話であることを忘れないように」

インド:モディ首相

インドの「実質的独裁者」(英『ガーディアン』紙)とも言われるナレンドラ・モディ首相もまた、トランプ氏の再選を望んでいたひとりだ。

「敵にとっては厄介者」

モディ首相はトランプ氏と非常に良好な関係を築いており、トランプ氏はモディ首相のことを「とてもいい人」かつ「インドの敵にとっては厄介者」と呼んでいる。「Newshour India」が報じている。

トランプ氏は「真の友人」

いっぽうのモディ首相も、トランプ氏のことを「真の友人」と呼んでいる。インド紙『The Times of India』によると、2019年にアメリカのテキサス州ヒューストンで開かれたイベント「Howdy Modi」でのことだという。

より良い世界を目指して

モディ首相もトランプ氏再選にお祝いの言葉を寄せており、こう述べている:「両国の人々のための、より良い世界を目指して、そして世界の平和・安定・繁栄を目指して共に働こう」

画像:Xより

アルゼンチン:ミレイ大統領

各国指導者の中でもトランプ元大統領最大のファンと言えるのが、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領だ。ミレイ大統領はトランプ氏のことを熱狂的に支持しており、再選を知ってトランプ氏にこう伝えたという:「今度こそ『Make America Great Again』だ。そのためなら、アルゼンチンのことはいつでも頼りにしてほしい」

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