トランプ前大統領の新たな爆弾発言:「もしトラ」になったら対抗勢力を弾圧?
機会を捉えては奔放な発言を繰り返してきた米国のドナルド・トランプ前大統領だが、最近また、自身が設立したソーシャルネットワーク「Truth Social」上で不穏な公約を掲げ、波紋を呼んでいるようだ。
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ニュースメディア「Salon.com」が伝えたところによれば、トランプ氏は自分が次期大統領に当選した暁には、選挙活動中に不正行為を働いたものに厳罰を下すと述べたという。
9月8日にTruth Social上で公開された投稿によれば、トランプ前大統領は当選後に、米国史上類を見ない逮捕・起訴の嵐をもって選挙不正を追及するというのだが……
トランプ氏の投稿は次のようなものだ:「通告:私は弁護士や法律家とともに、神聖な2024年大統領選挙行方を注視する。(中略)2020年米大統領選の際に民主党が手を染めた不正行為と詐欺について、私は一般の方々より詳しく知っている。まったく、我が国にとって不名誉極まりないことだ」と書かれていた。
そして、「いよいよ投票が始まる2024年の選挙では専門家による厳正な監視が行われ、私が当選した暁には、不正行為を働いたものたちは法律の範囲内で最大限の追及を受けることになるだろう」と断言。
その一方で、トランプ前大統領はコンピュータ学者、レックス・フリードマン氏のポッドキャストに出演し、2020年の大統領選でバイデン大統領に僅差で敗れたことを認めたそうだ。NBC放送が伝えている。
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トランプ前大統領はフリードマン氏に対し、「(2020年の大統領選では)1度目に出馬した時と同じように6300万票を獲得すれば『勝てる。勝てないはずがない』と言われていたんだ。ところが、それよりも数百万票多く獲得したにもかかわらず、僅差で落選してしまったのさ」と語ったのだ。
画像:Screenshot YouTube @lexfridman
NBC放送いわく、トランプ氏は2020年の大統領選で7,400万票を集めたが、バイデン大統領が8,400万票獲得したため、再選を果たすことができなかった。
さて、トランプ前大統領は2020年の選挙で落選したことを公に認めたわけだが、それは「バイデン陣営の不正」のせいだったと主張するための妥協に他ならない。そして、9月8日のTruth Social投稿を通じて、トランプ氏はそのような立場を改めて表明したということになる。
トランプ前大統は「司法の腐敗が二度と起きないよう」にするため、今回の大統領選で不正行為に手を染めたものには「長期の禁固刑」で臨むと宣言。
同氏いわく:「我々はこの国がこのまま第三世界化するのを、手をこまねいて見ているわけにはゆかない。その法的責任は弁護士や政治スパイ、寄付者、不正投票者、腐敗した選挙管理委員にも及ぶことを覚えておいてほしい」
トランプ前大統領はさらに、「不公正な行為に関与したものについては、かつてない規模の捜査・逮捕・起訴が待ち受けている。これまで、我が国でそのようなことが行われてこなかったのは嘆かわしい」と主張した。
トランプ氏による放言はもはや毎度のことだが、対抗勢力を弾圧するという意思表示にも見える今回の主張が気がかりなものであることは確かだ。
「Salon.com」いわく、共和党の大物たちの中にはリチャード・チェイニー元副大統領をはじめ、トランプ再選が米国の民主主義にもたらす脅威を鑑みて、ハリス候補支持に回った人々がいる。
チェイニー氏は「米国248年の歴史において、ドナルド・トランプほど、国家の脅威となる人物はかつていなかった」と主張。このような動きがただちにハリス陣営の支持率アップにつながるわけではないが、トランプ氏にとって党内の大物たちによる離反が逆風となることは間違いないだろう。
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