トランプ大統領の就任式を画像でチェック:各国指導者や歴代大統領、スタジアムでの生中継......
日本時間21日未明、ドナルド・トランプ氏の米大統領就任式が行われた。だが、その就任式はこれまでの式とは多少雰囲気がちがうものになったようだ。式が始まって間もなく様々な画像がオンラインで流れて話題となった。気になる写真をふりかえってみよう。
そもそも、気温がかなり下がった影響で開催場所自体が直前になって屋内に変更されていた。CNNによると、トランプ大統領は1月17日に室内での開催を告知したという。
そのため、当局側は3日で新たな警備プランを練り直す羽目になり、慌てて総計48kmぶんものフェンスを国会議事堂の周りに置くことになった。これは同地域で張り巡らされたフェンスとしては最大級の規模だったらしく、またしてもトランプ大統領の自慢の種となるかもしれない。
そうして会場となった国会議事堂中央ホール(ロタンダ)は写真や映像では広々として見えるが、CNNによると実際の定員は700人でしかなく、世界中からVIPが集まったにしては、参加者がかなり密集することになった。
CNNによるともともとは2万5,000人以上の参加者が予定されていたというが、天候の影響で式が屋内に移ったため、多くのトランプ大統領支持者らが直接の参加はできなくなった。『フォーブス』誌によると2万人近くがワシントンのスタジアム「キャピタル・ワン・アリーナ」に参集したという。
式には各国から多くのセレブリティや政治家、財界人が参加した。たとえば、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領やイタリアのジョルジャ・メローニ首相、中国の韓正副主席などだ。『フォーブス』誌いわく、このような人々が一堂に会するのは稀なことだという。
参加者の中には、ビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュ、バラク・オバマの元アメリカ大統領3人もいた。この3名は式を通じて何枚も写真を撮られていたが、ここでは特にオバマ元大統領の写りが良い1枚を。
この写真が撮られた瞬間に、オバマ元大統領の脳裏にいかなる考えがよぎっていたのかは謎に包まれている。この写真には総合格闘技団体「UFC」のダナ・ホワイト社長も写っており、様々な業界から参加者が出ていることがわかる。
『フォーブス』誌は、多くの財界人やビリオネアも式に参加していたと報じている。代表的なのはアマゾンのジェフ・ベゾス、メタのマーク・ザッカーバーグ、OpenAIのサム・アルトマン、医師のミリアム・アデルソンやメディア王ルパート・マードックの各氏だ。
テスラ社CEOでトランプ大統領の有力な支持者としても知られるイーロン・マスク氏も当然参加。ただ、インターネット上では、式の最中にしばしば虚空を見つめる様子が指摘されていた。
就任式のなかでもとりわけ気まずい瞬間だったのは、イーロン・マスク氏がキャピタル・ワン・アリーナで奇妙な仕草をみせた時だろう。これはいわゆる「ナチ式敬礼」なのではないかという批判の声も挙がっている。
こちらはジョー・バイデン前大統領とトランプ大統領が会場に着いた直後の写真。この後にトランプ大統領が行った就任演説では、バイデン前大統領の任期中の施策がひたすら批判された。
トランプ大統領が演説をしている間、バイデン前大統領とカマラ・ハリス氏はただただ無表情だった。この写真に捉えられているふたりの渋面はいったい何がきっかけだったのか、気になるところだ。
式ではトランプ大統領の自然な様子がしばしば見られたが、その中でもベストショットと言えるのがこの写真だろう。ジョン・ロバーツ最高裁判所長官とごくごく自然な握手を交わしているところで、まさにそのロバーツ長官の前で第47代大統領としての宣誓を済ませた直後の1枚だ。
素晴らしいショットをもう1枚。マイク・ジョンソン下院議長が思わず目を潤ませているところだ。涙の理由は不明だが、素晴らしい写真なのは確かだ。
2024年10月、『ニュー・リパブリック』誌はJ・D・ヴァンス副大統領候補(当時)の支持率は「悲惨」な数値だと報じている。実際、トランプ大統領の選挙キャンペーン期間を通じて、ヴァンス氏に対するアメリカ有権者の歴史的とも言える反発を多くのメディアが冗談交じりに伝えていた。とはいえ、副大統領として宣誓する様子を収めたこの写真からは、そんなヴァンス氏にもファンが少なくともひとりはいることがわかる。妻のウーシャ・ヴァンス氏だ。
トランプ大統領の就任式には他にも多くの興味深い一幕があった。だが、後世への影響力という点では、最後にお見せするこの1枚を上回るものはないかもしれない。これは、トランプ大統領が就任前から宣言していた政策を実行するために大統領令に署名するところだ。この署名はアメリカという国を永遠に変えてしまうかもしれないが、その影響がどれほどのものになるかは、時が明らかにしてくれるであろう。