指揮官の演説が命取りに:集められたロシア兵数百人が命を落とす

ロシア側軍事ブロガーの報告
HIMARSで攻撃
責任者は撃たれるべき
階級に関わらず罰するべき
「最大の敵は自分たちの愚かさ」
各種兵器の射程内
異同はあるが大筋は一致
クレミンナ近郊で発生
二時間も待機
ロシア側が仕掛けた攻勢以上の損害を出す
各種兵器が使用される
最大級の被害
責任者はだれ?
根拠のない非難
カディロフに近い人物も被害に
テレグラムで情報を募集
ロシア側軍事ブロガーの報告

ロシア兵が指揮官による戦意高揚演説に向けて待機しているところをウクライナの砲兵が攻撃、ロシア側に数百名の戦死者が出たという。ロシア国内で活動する複数の軍事ブロガーたちが報告している。

HIMARSで攻撃

ウクライナの砲兵がアメリカから供与された高機動ロケット砲システム「HIMARS」を使ってロシア軍を攻撃、数百名を殺害した。これほど被害が大きくなった理由が、ロシア兵が指揮官による演説を聞くために集結していたためだったと明らかになり、ロシア国内の軍事ブロガーたちから批判の声が挙がっている。

責任者は撃たれるべき

テレグラムで活動する人気ブロガー、スターシュ・エディは、戦争も二年目に突入したこの時期に、大量の人員を一か所に集めて砲兵の恰好の的にするような指揮官は「撃たれるべき」だと述べた。

階級に関わらず罰するべき

エディはさらに、責任者は「大佐だろうが将軍だろうが」階級に関係なく撃たれるべきであり、それも公開で兵士たちの目の前でやるべきだと主張した。『タイムズ』紙が伝えている。

「最大の敵は自分たちの愚かさ」

エディはさらにこう続けている:「今回の戦闘ではウクライナ側に優秀な点があったということはまったくない。ロシア軍最大の敵はわれわれ自身の愚劣さや無能さだ」さらに、この問題について軍事警察が捜査するべきだが、事実はある程度糊塗されて報告されるだろうとも述べている。

各種兵器の射程内

ニュースサイト『ビジネス・インサイダー』によると、攻撃されたのはロシアが占領しているルハンスク州にある都市クレミンナ近郊だという。また、ロシア兵が攻撃された地域はウクライナの155ミリ砲や巡航ミサイル「ストーム・シャドウ」の射程圏内とみられるという。

異同はあるが大筋は一致

同サイトによると、軍事ブロガーごとに細かい記述に違いはあるものの、指揮官の演説を聞くために集まった兵が攻撃されて大きな被害を受けたという点では一致しているという。

クレミンナ近郊で発生

最大級の人気を誇り、『タイムズ』紙によると軍部にもコネクションがあるとされるブロガー、ライバールはこう書いている:「ある連隊が攻勢のためにクレミンナ近郊に集結していた際に、悲劇的な事件が起きた」

二時間も待機

『タイムズ』紙によると、ライバールはこう書いているという:「兵士たちは一か所に二時間余り待機して、連帯指揮官が演説するのを待っていた」また、ライバールは攻撃には複数種類の武器が使われたと述べているという。

ロシア側が仕掛けた攻勢以上の損害を出す

『キーウ・ポスト』紙によると、ライバールはさらにこう続けたという:「だが、登場したのは指揮官ではなくHIMARSとMLRS(多連装ロケットシステム)、そして敵の砲兵だった。先日の南ドネツクでの犠牲者を上回る数の人間が、ただ指揮官が救いがたいほど無能だったというだけの理由で犠牲になった」

各種兵器が使用される

スターシュ・エディも同様に、兵士たちが二時間ほど指揮官の演説を待っていたあいだに攻撃を受け、それにはHIMARSのほかに旧来型の砲も用いられたと述べている。

最大級の被害

『ビジネス・インサイダー』の試算では犠牲者の数は100~200人にのぼるとされる。もしこの被害が事実だとすれば、ロシア軍が一度に受けた人的損害としては侵攻開始以降最大規模のものになるという。

責任者はだれ?

当初は責任者の名前は明らかになっていなかったが、やがてブロガーたちは第20混成軍指揮官のズラブ・アフメドフ少将を名指して非難し始めたという。『タイムズ』紙が報じている。

根拠のない非難

同紙によると、アフメドフが今回の出来事に責任があるという主張には裏付けがないという。だが、アフメドフは2022年に自分の指揮下の兵を使い捨てにするような作戦を行って批判されたとも指摘している。

カディロフに近い人物も被害に

細かい事情には不明点も多いが、なんらかの攻撃があったことは確かなようだ。というのも、ロシアの政治家でチェチェン共和国首長のラムザン・カディロフとも深いつながりがあるアダム・デリンハノフが攻撃を受けて負傷したとされているからだ。『ニューズウィーク』誌が報じている。

テレグラムで情報を募集

同誌によると、カディロフはテレグラムに次のように投稿しているという:「ウクライナの諜報部よ、攻撃された場所の正確な位置を教えてくれ。愛しい弟が見つかる可能性がまだ残っている」また、カディロフはこの情報に報奨金を払うとも述べているという。

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