第三次大戦が起こった場合、プーチン政権が次に狙う場所とは:ロシア議員が攻撃対象に言及

このまま戦火が拡大したら
「巨大な戦争」
第三次世界大戦が勃発した場合
封鎖からエスカレート
ロシアの飛地
スヴァウキ回廊
NATOと衝突
まずは衛星から攻撃
NATOは全部一緒
ミサイル防衛システムを無力化
第一目標はロンドン
ヨーロッパを動けなくする
アメリカを巻き込む
大まかなプラン
次の狙い?
いまは軍に所属しているわけではない
まったく無視もできない
このまま戦火が拡大したら

ロシアによるウクライナ戦争は今のところ他の地域に拡大してはいない。だが、中国やEU、アメリカなどの関与が深まる中、今後どのような展開を見せるかは誰にも予想できない。仮にロシアが欧州やアメリカの諸都市を攻撃目標とした場合、いったいどういった優先順位で狙われるのだろうか。

「巨大な戦争」

ロシアの下院議員、アンドレイ・グルレフの名前は初耳かもしれない。だが、グルレフ議員は軍で高い地位についていたこともあり、国防委員会にも所属する下院議員だ。そんな彼が、ロシアは「巨大な戦争」に向けて準備を進めていると発言したのだ。

第三次世界大戦が勃発した場合

2023年10月24日、グルレフ議員はロシア国営放送「Russia-1」の番組に登場、第三次世界大戦が勃発した場合プーチン大統領がどこを狙うかについて語った。

画像:Russia-1

封鎖からエスカレート

「Sky News」によると、グルレフ議員はカリーニングラードの封鎖がエスカレートすることで第三次世界大戦につながるというシナリオを提示したとされている。

画像:NATOの軍事訓練に参加するドイツの兵士(2022年5月)

ロシアの飛地

カリーニングラードはバルト海に面したロシアの飛地であり、NATO加盟国であるポーランドとリトアニアに挟まれている。この地理的状況は本土との意思疎通や補給を控えめに言ってもかなり困難なものにしている。

画像:Aleksey Malinovski / Unsplash

スヴァウキ回廊

専門家の間には、そのカリーニングラードとベラルーシを繋ぐ幅約65kmの地帯(通称「スヴァウキ回廊」)をロシアが開こうとするのではないかと懸念するものもいる。グルレフ議員の想定は必ずしも突飛なものとは言い切れないわけだ。

NATOと衝突

グルレフ議員はさらに、カリーニングラードの封鎖は西側による罠でロシア軍を包囲するためのものなのだが、NATOがカリーニングラードを封鎖すればなんらかの対応をしないわけにはいかない、と続けたという。英タブロイド紙『ザ・サン』が伝えている。

画像:Russia-1

まずは衛星から攻撃

そしてグルレフ議員はついに具体的な行動に言及。まずは西側の衛星システムを無力化することから始めるのだという。

NATOは全部一緒

英タブロイド紙『デイリー・メール』によると、グルレフ議員はこう述べている:「アメリカかイギリスかはどうでもいい。全部NATOだ」

ミサイル防衛システムを無力化

次に、西側のミサイル防衛システムを「全地域で100%」無力化するのだという。

第一目標はロンドン

「第一目標はパリやワルシャワ、ベルリンではない。最初の攻撃はロンドンになるだろう。世界への脅威がアングロサクソンに由来していることは火を見るより明らかだ」

ヨーロッパを動けなくする

そしてグルレフ議員はさらにこう続けた:「重要な拠点を破壊するために、西ヨーロッパの電力を遮断し動けなくする」『ザ・サン』紙が指摘するように、グルレフ議員はEUは実際の戦争を戦うにはあまりにも軟弱だと考えているらしい(これはロシアのタカ派議員にはよくある考え方だ)。

アメリカを巻き込む

グルレフ議員は続けて、食糧や電力を遮断されたヨーロッパをアメリカがどれだけの期間支援できるか、そしてアメリカはいつまでロシアとの正面衝突を避けようとするか、などについて持論を展開した。

大まかなプラン

議員は最後にこう述べている:「これは大まかなプランに過ぎない。あえて言及していない点もある。テレビで話すには不適切だからだ」

画像:Russia-1

次の狙い?

グルレフ議員はさらに別の番組で、ロシアがこれから戦闘を「強いられる」ことになる可能性がある国を列挙、それはポーランド、スロヴァキア、ハンガリー、ルーマニアだという。

いまは軍に所属しているわけではない

とはいえ、『デイリー・メール』紙も指摘するように、グルレフ議員は現在は下院議員であって、国防委員会に所属しているものの直接軍と関係があるわけではない。議員の言う威勢のいい主張は割り引いて考える必要があるだろう。

まったく無視もできない

だが、グルレフ議員はプーチン大統領とも近しく、アメリカによる制裁リストにも載っている。それだけに、彼が持っている情報については色々思わせぶりなところがあり、その発言には常に何らかの意図があると考えるべきなのも確かだ。

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