世界一高い邸宅価格は10億ドル(約1,450億円)、所有者はいったいだれ?
世界一高い邸宅価格はいったいどのくらいするのだろう? たとえば、切りのいい数字で「10億ドル」(1,450億円)というものがある。
この数字は現実から決して遠くはない。近くフロリダ州の超高級エリアに、時価10億ドルを超える豪邸が建てられる予定なのだ。
では、米国を代表する高級エリアにこれほど豪壮な邸宅をつくろうとしている人物はいったいだれなのだろう。答えは、米有力ヘッジファンド「シタデル」創業者であるケンン・グリフィン氏だ。
米経済誌『フォーブス』によればグリフィン氏の推定純資産は337億ドルで、世界第38位の資産家だという。同氏はかねてフロリダ州パームビーチに複数の不動産を購入しており、2023年7月にもパームビーチに新たな物件を8,300万ドル(120億円)で取得したばかりだ。
グリフィン氏は高額不動産の取得で知られ、2019年にはニューヨーク市の高層マンション最上階にある物件を2億3,800万ドル(約260億円)で購入。同市のマンション価格記録を更新している。
フロリダ州出身であるケン・グリフィン氏は同州パームビーチにも不動産を購入。将来的にこちらをメインの居住地とする予定だ。情報サイト「ブルームバーグ」によれば、取得された土地は楽園を思わせるパームビーチのウォーターフロントにあるという。
写真:Wirestock - Freepik
このエリアはビジネスで成功した資産家たちがセカンドハウスを構える「ビリオネア通り」として知られている。ケン・グリフィン氏はここに「将来のマイホーム」を建てるため、2012年頃から不動産購入計画を始めたのだ。
グリフィン氏は大西洋に面した土地の取得をすすめ、7年後の2019年には敷地面積1万8,200平方メートルの邸宅を1億490万ドル(約152億円)で購入した。
ケン・グリフィン氏は総額4億5,000万ドル(約652億円)で10,2ヘクタール(10万2,000 平方メートル) の土地を取得したが、ここには邸宅建設費用は含まれていない。もちろん、世界有数のビリオネアがリタイアライフを過ごすための邸宅建設費を惜しむことはないだろう。
グリフィン氏のすすめる「マイホーム計画」は価格の面でも規模の面でも空前絶後だ。2013年に同氏はパームビーチのブロッサム通りにある4つの物件を取得、うち3つは海に面して隣り合っているという。デジタル版『ウォールジャーナルストリート』等が伝えている。
「将来のマイホーム」用の土地については、Googleマップでも確かめることができる。最高の立地に広大な敷地があることがわかるだろうか。
写真:Google Maps
複数のメディアが「将来の」としている通り、新居の建設はまだ始まっていない。だがグリフィン氏本人が『ニューヨーク・ポスト』紙に対して計画の一部を明かしている。
パームビーチに建設される邸宅の床面積は4,645平方メートルで、12寝室をそなえた建物となる。そのほかにゲストハウス、テニスコート、庭園、管理人建物が予定されている。驚くべきは大西洋を見晴らす巨大プールで、その面積は1,858平方メートルになるという。
グリフィン一家が住む邸宅の隣には、ケン・グリフィン氏の母親のための家がおかれる予定だ。資産家であってもそうでなくとも変わらない、昔ながらの家族関係がここにはある。
ちなみに、グリフィン氏が取得した土地はトランプ元米大統領の自宅であるマール・ア・ラーゴ邸からわずか500メートルの距離にある。新家屋が完成すれば元大統領の邸宅よりも大きく、時価10億ドル(約1,450億円)になるという。
グリフィン氏は前述したニューヨークやフロリダ州パームビーチの不動産のほか、シカゴや英国ロンドンの一等地にも物件を所有している。そちらを合わせた総額は6億ドル(約870億円)に達するという。