ロシア軍が部隊と戦車をクピャンスク方面に集結:次の攻勢に向けた準備か

試されるウクライナ軍
数万人規模の部隊
クピャンスク市の位置
戦略的に重要なクピャンスク
目標はハルキウ州全体の占領
ロシア軍は作戦変更?
今月中に戦果を挙げたいロシア
「プーチン大統領へのプレゼント」
ウクライナ軍の陣容は?
最大の課題は弾薬不足
米国からの支援がストップ
砲弾の量でロシアが圧倒
ロシア軍の常套手段
ウクライナ軍東部作戦地域司令部のコメント
「真の脅威」になりうる
全員が前線に出るわけではない
守りを固めるウクライナ軍
ロシア軍部隊とウクライナ軍ドローンの戦い?
本当にドローンだけでロシア軍部隊を撃破できるのか?
試されるウクライナ軍

メディア各社は、ロシア軍がウクライナ東部に数万人規模の部隊を集結させていると報道。大掛かりな攻勢の前兆と見られるが、その目的は一体どこにあるのだろう?

数万人規模の部隊

『フォーブス』誌はウクライナ軍東部作戦地域司令部の話として、クピャンスク市(ハルキウ州)の正面にロシア軍の戦車500両、装甲戦闘車両600台、榴弾砲数百基、兵士4万人あまりが終結していると伝えた。

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クピャンスク市の位置

クピャンスクはウクライナ北東部ハルキウ州の小都市だ。ウクライナ軍は2022年に電撃作戦を敢行し、この街を含む広い領土を奪還したが、それ以来ロシア軍はクピャンスクの再奪還を虎視眈々と狙っている。

 

戦略的に重要なクピャンスク

というのも、鉄道網が集まるクピャンスクには5つの主要路線が通っており、ウクライナ軍にとってもロシア軍にとっても戦略的に重要なのだ。

目標はハルキウ州全体の占領

しかし、ロシア軍の目標はクピャンスクの奪取に留まらないようだ。ウクライナを拠点に戦況の取材を続けてきたシンクタンク「防衛戦略センター」によれば、ロシア軍はハルキウ州全体の占領を目指しているとされる。

ロシア軍は作戦変更?

しかし、同センターが2月3日に発表した最新情報では、ロシア軍の作戦に関する内容が少し異なっている。それによると、ロシア軍はドネツク州およびルハンシク州全体、さらにハルキウ州のオスキル川東岸地域の占領を図っているらしいのだ。

 

今月中に戦果を挙げたいロシア

同センターによれば、ロシア軍は今月中に大きな戦果を挙げようと躍起になっているようだ。というのも、ロシアでは3月17日に大統領選が予定されているのだ。『フォーブス』誌などは、プーチン大統領が占領地の拡大を支持率アップの材料にしようとしているのではないかと分析している。

 

「プーチン大統領へのプレゼント」

『フォーブス』誌のデイヴィッド・アックス記者いわく:「ハルキウ州の一部は選挙に臨むプーチン大統領にとって、ウクライナで活動するロシア軍からのプレゼントになるでしょう」無論、ウクライナ側もそう易々とクピャンスク市やハルキウ州東部を明け渡すつもりはないだろうが、難しい状況に置かれていることは間違いない。

ウクライナ軍の陣容は?

ウクライナ軍は同地の北方に第3独立戦車旅団、南方に第4独立戦車旅団を配置し、10個旅団でロシア軍の部隊を迎え撃つ構えだ。守備力はかなり高いと見られているが、果たしてロシア軍を押しとどめることはできるのだろうか?

最大の課題は弾薬不足

ウクライナ軍は一帯におよそ2万人の兵士を配置したほか、戦車数百台をはじめとする装備品を待機させている。しかし、ウクライナ軍にとって最大の課題は弾薬不足だ。

 

米国からの支援がストップ

アックス記者によれば、「ウクライナ軍が保有する最良の重火器に適合する155ミリ砲弾を供給してきたのは主に米国です。しかし、ロシアシンパの共和党議員たちが昨秋、ウクライナ支援を打ち切ってしまったのです」とのこと。

 

砲弾の量でロシアが圧倒

アックス記者はさらに、「これにより、ウクライナ軍が1日に発射する砲弾数は3分の2も減少し、わずか2,000発になっていましました。一方、ロシア軍は北朝鮮から弾薬を安定的に受け取っており、1日に最大1万発の砲弾を発射しています」と書いている。

ロシア軍の常套手段

また、ウクライナにおける戦況を伝えるメディア「Frontelligence Insight」は、この火力優勢によって戦闘で優位に立ったロシア軍は「都市部を計画的に破壊して防衛不能にするという常套手段をとることができるようになります」としている。

 

ウクライナ軍東部作戦地域司令部のコメント

さらに、ロシア軍は兵力でもウクライナ軍を上回っている。ウクライナ軍東部作戦地域司令部のイリヤ・イェヴラシュ報道官は2月6日のテレビ番組の中で、ロシア軍が昨年末からおよそ11万人規模の兵力をリマン・クピャンスク方面に駐留させていることを明かした。

「真の脅威」になりうる

イェヴラシュ報道官はさらに、ロシアが最近になって集結させた4万人規模の兵力は「真の脅威」になりうるとして、敵を甘く見るべきではないと警告。ただし、ロシア軍の部隊すべてが前線に向かうわけではないとも述べている。

 

全員が前線に出るわけではない

いわく:「兵力という観点から繰り返し申し上げますが、この4万人というのは全員が同時に最前線で戦闘任務にあたるということではありません」そして、ウクライナ軍も敵の攻勢に備えて守りを固めているようだ。

 

守りを固めるウクライナ軍

『フォーブス』誌によれば、ウクライナ側はロシア軍による攻勢に備えて塹壕を延長したり掩体壕(バンカー)のネットワークを構築したりと、防御態勢を整えつつあるようだ。また、ウクライナ軍が運用する一人称視点(FPV)ドローンの製造ペースはすでに月産数万機に達しているとされる。

ロシア軍部隊とウクライナ軍ドローンの戦い?

ウクライナ軍は砲弾の節約に努めており、いざクピャンスクを巡る戦闘が勃発すれば、数万人規模のロシア軍部隊と爆弾を積み込んだウクライナ軍ドローンの戦いになる可能性が高い。

 

本当にドローンだけでロシア軍部隊を撃破できるのか?

アックス記者いわく:「数千機の大集団とはいえ、わずか1キログラムほどの小型ドローンで、弾幕の向こう側から攻撃を仕掛けてくる戦車500両と歩兵戦闘車両650台を撃破することなどできるのでしょうか? その答えはいずれ明かさることになるでしょう」

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