バイデン撤退:民主党の候補者はカマラ・ハリス副大統領に?
民主党の支持者たちからも撤退するよう圧力を受けてきた現職のバイデン大統領が、11月に行われる米大統領選への立候補をついに断念。今のところ、カマラ・ハリス副大統領が民主党の新たな候補者として有力視されている。
バイデン大統領の決断は遅きに失したとの見方もあるが、それでも、民主党は候補者を変えた方がトランプ前大統領に対抗できる可能性が上がるだろう。実際のところ、バイデン大統領はここ数週間にわたって失態を重ねていたのだ。
画像:X - @JoeBiden
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一方、カマラ・ハリス副大統領は「現大統領の支援を得られたことは大変光栄です。民主党候補者としての指名を勝ち取りたいと思います」と述べ、出馬に意欲を見せている。
画像:X - @KamalaHarris
これに先立って、バイデン大統領は「2020年の大統領選の際に、私が最初に下した決断はカマラ・ハリス氏を副大統領に指名することでした。これはかつてない最良の判断となりました。そして今、私はカマラが今年、民主党の候補者となれるよう全力でサポートすることに決めました。民主党員のみなさん、団結してトランプを倒しましょう」と述べ、ハリス副大統領を支援する姿勢を明確にしていた。
画像:X - @JoeBiden
今回の選挙戦で民主党はトランプ陣営の後塵を拝していたが、バイデン大統領の決断によって、かろうじて望みをつなぐこととなった。とはいえ、民主党に残された時間はわずかだ。
いずれにせよ、民主党はバイデン大統領に代わる候補者を指名しなくてはならない。本命はカマラ・ハリス副大統領だが、以前からカリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事(写真)やミシガン州のグレッチェン・ホイットマー知事の名も取り沙汰されてきた。ただし、ニュースメディア「ポリティコ」によれば、ニューサム知事はすでにハリス副大統領の出馬を支持する立場を表明したとのこと。
また、クリントン元大統領と妻のヒラリー・クリントン氏もハリス副大統領の出馬を支持。SNS上で、ハリス副大統領を民主党の指名候補者とするため、あらゆる面で協力すると申し出た。
写真:X - @BillClinton
一方、バラク・オバマ元大統領はバイデン大統領の決断を賞賛するメッセージを発表したが、ハリス副大統領に対する言及はなかった。
オバマ元大統領は「党指導部が指名プロセスを経て、素晴らしい候補者を選ぶだろうと確信しています。誰が出馬するにせよ、党員たちによる合意のもとでなされるべきです」と述べるにとどまったのだ。
写真:X - @BarackObama
いずれにせよ、バイデン大統領の撤退によって、民主党はトランプ前大統領に対抗しうる人物を新たな候補者に指名しなくてはならない。ハリス副大統領が有力視されているものの、まだ決定したわけではないため、民主党の判断に世界中の注目が集まっている。