テレワークの常識:会社のパソコンでしてはいけない10の行動
新型コロナウィルスの拡大に伴い、リモートワークが一般的となった。在宅勤務となれば、誰にも見られず自宅でパソコンと過ごす時間が格段に増えることになる。
だれも見ていないところでパソコン作業をしていれば、仕事とは関係のないサイトにアクセスしたくなるものだ。しかもFacebookやNetflixはワンクリックで開くことができる。
しかし、本当に誰も見ていないのだろうか?『ニューヨーク・タイムズ』紙に寄稿した専門家によれば、会社から支給されたパソコンを使っている場合、監視ソフトや生産性向上ソフトがインストールされている可能性がある。
ソフトウェアの洗練度や監視レベルは、職種によって異なる。機密情報を扱うかどうかに加え、会社の規模やソフトウェアに投資できる金額なども影響する。
パソコンに監視ソフトがインストールされていなくても、共有サービスによって、同僚、上司、情報システム部があなたの作業にアクセスすることができる。今回は『ニューヨーク・タイムズ』紙とハフポストに掲載された、セキュリティ専門家の一般的なアドバイスを紹介していこう。
デスクトップやファイル検索ツールに、個人的なファイルを保存するべきではない。もし解雇されるようなことになれば、職場のパソコンに直ちにアクセスできなくなる可能性が高い。法的な争いとなった時、重要な書類があなたの不利になるよう使用されるかもしれない。
ナビゲーション履歴は、コンピュータ上で最も簡単にアクセスできるものの1つだ。専門家のSafia Kazi氏はハフポストにこう語っている:「私なら次の全体会議で共有されたら恥ずかしいような事は検索しません」
Slackのような仕事関連のソフトでは、業務に関係のない話は控える傾向にある。しかし、会社のパソコンで開いた私的なチャット機能は、どんなプログラムでもアクセス可能なことを忘れてはならない。ソーシャルメディアは会社のパソコンで開くべきではない。
個人的なメールもしかり。専門家のアイザック・ブラムが『ニューヨーク・タイムズ』紙でこう語っている:「私たちは全員のメールを見ることができます。数人しかチェックしていませんが、技術的に見ることができないものはありません」
ちなみに自身のパソコンを使用する場合でも、会社のメールアカウントにリンクされているGoogle Workspaceなどのサーバー、ドライブ、ドキュメント、スプレッドシートなどに個人情報を保管するべきではない。
オフィスに戻ったら、あるいは自宅で仕事をしているときに誰かがいる場合、席をたつ時には必ずパソコンをロックしよう。専門家のAviv Levi氏がハフポストにこう語っている:「機密情報へのアクセスや、単にイタズラすることを他人に許してしまうことになります」
誰もが画面を見て情報を得ることのできる公共の場では特に注意が必要だ。『ニューヨーク・タイムズ』紙の情報セキュリティ・アナリストTracy Maleeffは、公共のWifiを使用する際はVPNを使うことを勧めている。
会社では副業のクライアントと会わないように、会社のパソコンで副業に取り組むべきではない。
当然のことだが、不適切で攻撃的なコンテンツは、勤務時間外であっても職場のパソコンで閲覧するべきではない。アダルト系のコンテンツは、個人のパソコンを使用するべきだ。
これらのアドバイスは、会社から支給されたパソコンを自分のものとして扱わない、というシンプルかつ一般的な考え方に基づくものだ。セキュリティ設定を変えない、そして仕事関連の情報しか扱わないということが大切だ。
監視や生産性向上ソフトウェアについてナーバスになる必要はない。『ニューヨーク・タイムズ』紙の専門家らは、請求書の支払いや銀行へのアクセスは問題ないとしている。ただし、会議で共有されては困るような情報は避けることだ。