来年の紛争終結に意欲を示すゼレンスキー大統領

戦争の終結について語るゼレンスキー大統領
ロシアとの戦争に関するラジオインタビュー
プーチン大統領の狙いは?
他国の指導者との交渉
政治的孤立の解消
厳しい経済制裁
交渉のテーブルに米国を必要とするウクライナ
露に対して米国と共に対峙したいウクライナ
「米国の立場」
次期トランプ政権下で戦争終結?
「来年の戦争終結を実現すべく全力を尽くす」」
戦争の終結について語るゼレンスキー大統領

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は11月16日、同国公共放送「ススピーリネ」のラジオインタビューに答え、ロシアとの戦争をなんとしても外交的手段によって終結させると語った。

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ロシアとの戦争に関するラジオインタビュー

インタビューの内容はロシアとの戦争にかんする多くのトピックにわたったが、ゼレンスキーは特に力を込めて、「プーチン大統領が和平を望んでいるとは思えない」と語った。

プーチン大統領の狙いは?

ゼレンスキー大統領の考えでは、プーチン大統領は平和を求めているというよりはむしろ、和平交渉を通じて西側諸国との関係性を新たに構築し直すことを狙っているという。同インタビューについて報じた『キーウ・ポスト』紙はそのように論じている。

他国の指導者との交渉

「私の考えでは、プーチン大統領は平和を望んでなどいません。ですが、他国の指導者と交渉すること自体は、彼にとって歓迎すべきことなのです」と、ゼレンスキー大統領は述べた。

政治的孤立の解消

「他国の指導者と交渉のテーブルに着くことは、プーチン大統領とロシアにとって、開戦から続いている政治的孤立を解消することを意味します。したがって、交渉が合意に向かわなくても、プーチン大統領にとっては益するところがあるのです」と、ゼレンスキー大統領は言い添えている。

厳しい経済制裁

ゼレンスキー大統領が指摘するとおり、ウクライナへの侵攻開始後、ロシアは一部の同盟国をのぞいて国際社会から完全に孤立してしまった。欧州や米国からの制裁は、今もロシア経済に重くのしかかっている。

交渉のテーブルに米国を必要とするウクライナ

ゼレンスキー大統領はさらに同インタビューで次のように述べた。すなわち、ロシアとの講和をめぐってウクライナ側から踏み込んだ交渉がなされるとすれば、その交渉は米国大統領をぬきにしてはあり得ない、というのだ。

露に対して米国と共に対峙したいウクライナ

つまりゼレンスキー大統領は、今後何らかの和平交渉を行うための条件として、ウクライナとロシアのあいだに米国という仲介者を立てることを挙げているのだ。むろん、米国はウクライナを支援してきた国であり、純粋な中立者というよりはウクライナの寄りの仲介者、ということになる。

「米国の立場」

「米国としては、ロシアが我々の領土保全を侵害し、国際法を踏みにじる侵略者だとする立場を維持しなければならない」と、ゼレンスキー大統領は論じている。

次期トランプ政権下で戦争終結?

また、ゼレンスキー大統領は、来年1月に正式に発足する新トランプ政権がウクライナの戦争の即時終結を約束していることから、この戦争はもう長くは続かないとする見通しを示した。

「来年の戦争終結を実現すべく全力を尽くす」」

「戦争の即時終結は、トランプ陣営が米国社会に対して約束したことであり、彼らにとってもきわめて重要な問題です」と、ゼレンスキー大統領は説き、こう付け加えた。「われわれは外交的手段によって来年に戦争を終結すべく、全力を尽くさなければなりません」。CNNなどもこのインタビューの内容を報じている。

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