ロシア軍の攻撃を阻止したウクライナ軍、ドネツク州で最新鋭主力戦車も撃破か

ウクライナの内外で継続する戦い
戦闘の様子がSNSで公開される
第46旅団が動画を公開
縦隊を組んで攻め込んでくる
偵察ドローンが早期に察知
早期発見の結果、装備品の多くを有効活用
ロシアの攻撃を撃退
もうひとつの車列も撃破
多くの車両を一瞬で失う
主力戦車T-90M「プラリーフ」も破壊
特筆に値する戦果
主力戦車の破壊は決して珍しいことではない
これまでに100両以上失っている
2023年1月に改良型が配備される
多くの戦車を失っているロシア軍
確認できた損害は3,133両
実際の数よりは少ない可能性も
ウクライナの内外で継続する戦い

ウクライナ軍によるロシア領への逆侵攻が注目を集めているが、一方でドネツク州やルハンシク州における軍事活動も決して停止したわけではない。

戦闘の様子がSNSで公開される

ドネツク州マルインカではロシア軍がウクライナ軍の防衛拠点に攻め込んだが、ウクライナの第46独立空中強襲旅団に行く手を阻まれたようだ。戦闘の様子がSNS上で公開されている。

 

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第46旅団が動画を公開

ロシア軍による攻撃の様子を収めた動画は、同旅団の公式テレグラムチャンネルで公開された。ロシア軍による歩兵や車両を用いた苛烈な攻撃が確認できる。

画像:Telegram @oaembr46

縦隊を組んで攻め込んでくる

ウクライナ軍事ニュースサイト「Militarnyi」が一連の戦闘やその動画などについて報じている。それによると、当初ロシア軍は2つの縦隊を組んで攻め込んできたが、ウクライナ側はただちにそれを察知したという。

画像:Telegram @oaembr46

偵察ドローンが早期に察知

偵察ドローンが戦闘初期の様子を捉えており、戦闘車両5両がマルインカの町の近くを通過して、第46旅団第2大隊の陣地に接近する様子が認められる。

画像:Telegram @oaembr46

早期発見の結果、装備品の多くを有効活用

「Militarnyi」はこう伝えている:「敵を早期に発見したことで、第2大隊はFPV(一人称視点)ドローンや対戦車ミサイルシステムなど装備品の多くを有効活用でき、敵車列を撃破することに成功した」

画像:Telegram @oaembr46

ロシアの攻撃を撃退

最初の攻撃でロシアの戦闘車両3両が破壊され、残りの2両も顕著な損害を被った。もうひとつの車列も攻撃してきたが、第46旅団のレポートによるとそれも成功しなかったという。

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画像:Telegram @oaembr46

もうひとつの車列も撃破

もうひとつの車列はわずか3両の戦闘車両からなり、第3大隊の陣地に向かってきた。その3両はすべて、ウクライナ軍の反撃により破壊されたという。

Photo Credit: Telegram @oaembr46

多くの車両を一瞬で失う

ロシア軍の損害について、「Militarnyi」はこう伝えている:「旅団の発表によると、わずか一日の一度の戦闘で、ロシア軍は装甲戦闘車両2両、MT-LB(汎用装軌装甲車両)2両、装甲兵員輸送車1両を失った」

主力戦車T-90M「プラリーフ」も破壊

ロシア軍が失った車両には、MT-LBのほかに、ロシアが誇る最新鋭主力戦車T-90M「プラリーフ」も含まれていたという。『ニューズウィーク』誌が報じている。

画像:Telegram @oaembr46

特筆に値する戦果

同誌のブレンダン・コール記者はこう書いている:「T-90M『プラリーフ』(ロシア語で「ブレークスルー」の意味)は、広く使われたT-72を改良したT-90型のなかでも最新鋭の装甲戦闘車両と考えられており、アメリカの主力戦車M1エイブラムスに匹敵するものとみなされている」

主力戦車の破壊は決して珍しいことではない

第46旅団の行った戦闘が特筆に値するのは、そのT-90M「プラリーフ」が破壊されたからだ。だが、ロシアがこの最新鋭主力戦車を失うのは稀な事態というわけではない。

画像:Telegram @oaembr46

これまでに100両以上失っている

2024年7月16日に出された報道では、ロシアはプーチン大統領がウクライナへの全面侵攻を命じた2022年2月以来、100両以上のT-90M「プラリーフ」を失ったとされていた。『ニューズウィーク』誌のブレンダン・コール記者が報じている。

画像:Telegram @oaembr46

2023年1月に改良型が配備される

コール記者はこう書いている;「2020年に配備されたT-90Mだが、製造者のウラルヴァゴンザヴォートは新たに製造した改良型をウクライナでの戦闘用に出荷したという。ロシアメディアが2023年1月に伝えている」

画像:Wiki Commons By Mike1979, Own Work, CC BY-SA 4.0

多くの戦車を失っているロシア軍

全面侵攻開始以来、ロシアが多くの戦車を失っていることは事実だが、その具体的な数はソースによって異なる。8月13日、ウクライナ軍参謀本部がロシアはこれまでに8,455両の戦車を失っていると発表したが、この数字は高めに見積もられているかもしれない。

確認できた損害は3,133両

オランダに拠点を置くOSINTグループ「Oryx」は侵攻開始以来、検証可能な写真や動画などの資料を用いて両軍の損失を計測している。それによると、8月13日時点でロシア軍が失った戦車は3,133両とされている。

実際の数よりは少ない可能性も

「Oryx」は損害の内訳について、2,268両が破壊され、156両が破損、367両が放棄され、522両が鹵獲されたとしている。だが、「Oryx」はこれらの数字について、検証過程を考えると実際の数よりかなり少なくなっている可能性があるとも述べている。

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