ロシア側スパイを多数拘束するも、大きな課題に直面するウクライナ

ロシア連邦保安局職員を拘束
防衛拠点の偵察中に捕獲
状況提供者のネットワークを構築
入手した情報を砲撃に利用
阻止されたロシアの作戦
軍事拠点に対する攻撃を回避
ウクライナに潜むロシアのスパイ
匿名チャットツールでのやり取り
終身刑の可能性も
多くのスパイが逮捕されている
情報収集のためにスパイが長距離を移動
スパイによる防空システム拠点の特定
相次ぐロシアのスパイの逮捕
ウクライナが直面する大きな課題
ウクライナが対峙している2つの戦い
ウクライナで発生したスパイによる事件
ロシア連邦保安局職員を拘束

ウクライナ政府の報告書によると、ウクライナ保安庁は1月下旬、北東部のスームィ州で国防軍基地を偵察していたロシア連邦保安局職員を拘束したという。

 

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防衛拠点の偵察中に捕獲

ロシアのスパイは、国境防衛のために集結したウクライナ兵の拠点を特定するために、国防軍の配置を記録しようとしたところを捕らえられた。

状況提供者のネットワークを構築

ウクライナ保安庁は、スパイが軍事機密をロシア本土に提供しようとしただけでなく、ウクライナ国内で情報提供者を集める任務にもあたっていたとしてロシアを非難している。

写真:The Security Service of Ukraine

入手した情報を砲撃に利用

ロシア軍はスパイが入手した情報を利用して、位置を特定した軍事施設への砲撃を検討していたようだ。

阻止されたロシアの作戦

ロシアの狙いは、同作戦によってスームィ州周辺の防衛部隊に打撃を与えることだったようだ。しかし、ウクライナ保安庁は、スパイ活動にあたった工作員がウクライナ国内で何を企んでいたかについて、それ以上の情報を公開していない。

軍事拠点に対する攻撃を回避

ウクライナ保安庁による防諜活動の結果、ロシアのスパイが収集した情報がロシア軍にもたらされることはなかった。ウクライナ保安庁の報告書によれば、結果的にスーミィ州の軍事拠点への攻撃を防ぐことができたという。

ウクライナに潜むロシアのスパイ

今回捕えられた53歳の男性は、ロシア政府を擁護するコメントをSNSに投稿したことがロシア連邦保安局の目に留まり、2023年8月にスパイとして採用されたようだ。

匿名チャットツールでのやり取り

スパイとして採用されてからは、匿名のチャットツールで上官と連絡を取っていたという。金銭と引き換えに、ウクライナにある国内の対象の画像と調査内容を報告書にまとめ、司令官へ送っていたようだ。

終身刑の可能性も

逮捕されたロシアのスパイは、ウクライナ刑法第2部第3条に基づく反逆罪で起訴されており、その罪で終身刑に処される可能性がある。だが、ウクライナでロシアのスパイが逮捕されるのはこれが初めてではない。

多くのスパイが逮捕されている

軍事拠点へのスパイ活動や他の工作員のウクライナ脱出支援といった活動を理由に、すでに数多くの内通者や工作員がウクライナ保安庁に逮捕・拘留されている。

情報収集のためにスパイが長距離を移動

今年1月に入ってからは、昨年10月に採用されたロシア側の女性工作員が、ウクライナ南部前線で広範囲にわたる情報を収集するため、100キロメートル以上を車で移動したという。

写真:The Security Service of Ukraine

スパイによる防空システム拠点の特定

1月19日には、防衛上重要なS-300防空システムの拠点をロシア軍と共謀して特定した容疑でウクライナ人の男を拘束されている。この工作員は、ドネツク州でロシア軍が行った攻撃にも協力していたようだ。

写真:The Security Service of Ukraine

相次ぐロシアのスパイの逮捕

ロシアのスパイに関連した最も恐ろしい事件の一つは、ウクライナの軍事拠点特定に協力した罪で捕まった男が自宅に自爆のための手榴弾を所持していた件だ。この男は、ウクライナ保安庁によって1月27日に逮捕された。

写真:The Security Service of Ukraine

ウクライナが直面する大きな課題

ウクライナ保安庁のウェブサイトには、ロシアに協力したことで逮捕された男女の事例がいくつも掲載されている。これらの事例は、ウクライナにおける戦争の実情をよく表していると言えるだろう。

写真:The Security Service of Ukraine

ウクライナが対峙している2つの戦い

ウクライナは前線でロシア兵と対峙しているのみならず、国民の選挙で選ばれたウクライナ政府に代わって、ロシアがウクライナを統治することを望む一部の国民とも戦争状態にあるのだ。

ウクライナで発生したスパイによる事件

残念なことに、ウクライナで活動するスパイが実際に惨禍を引き起こした事例もある。英『ガーディアン』紙によると、2023年10月5日、人口300人程度の町であるオルザで、親ロシア派の兄弟がロシアのミサイル攻撃に協力し、59人が命を落とすことになったという。

 

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