ウクライナ、ロシア系オリガルヒの多額の資産を凍結
ロシアによるウクライナ侵攻を継続的に支援していたとして、10月6日、ウクライナの裁判所が3名のロシア人実業家の資産数億ドル相当を凍結した。
ウクライナ保安庁の報告によると、資産が凍結されたのはミハイル・フリドマン、ピョートル・アーヴェン、アンドレイ・コスゴフら3人のロシア系オリガルヒだという。
写真:Telegram @SBUkr
3名はロシアのプーチン大統領と近しい関係にあるとされ、ロシアによるウクライナ侵攻を財政的に支援しているとして訴追されていた。
裁判所は3名がロシアの政策決定プロセスに深く関与していたとし、軍産複合体や準軍事組織を支援していたと認めた。
ウクライナ保安庁によると、この判決によって3名のオリガルヒがつながっていた20の事業や、国外で展開していた関連企業などが影響を受けるという。
写真:ピョートル・アヴェン/ Photo Credit: Wiki Commons: By LetterOne Group - https://www.flickr.com/photos/135212518@N06/21413402875/in/dateposted/, CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=91164581
ロイター通信によると、凍結された資産には携帯電話事業者やミネラルウォーター会社、金融保険事業グループなどの有価証券や法人権が含まれるという。
検事総局のテレグラム投稿によると、凍結された資産の総額は170億フリブニャ(約700億円)にのぼるという。ロイター通信が報じた。
写真:アンドレイ・コスゴフ / Photo Credit: Wiki Commons: By Photoblag - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=128897154
『ウクライナ・プラウダ』紙によると、ウクライナ保安庁はテレグラム上で次のように述べたという:「今回これらの資産を確保したことで、ロシア系の所有者たちがウクライナ当局による接収を逃れるためにフロント企業に資産を『再登録』することを防止できた」
同じくウクライナ保安庁の説明によると法人権が凍結されたのは物的証拠を保全するためであるとされ、今回の凍結は影響を受ける企業内の他の国外投資家による経済活動を阻害するものではないとも強調している。
写真:Wiki Commons: By LetterOne Group - Mikhail Fridman, Petr Aven and Lord Browne at the L1 Energy launch New York - May 2015, CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=50395848
ロイター通信によると、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以来、ウクライナは「侵攻に金銭的に関与しているロシア系実業家の資産を何度も押収し国有化している」ということだ。